低反発バットで、守備にも変化が現れている
2024年から導入された低反発バットは、打球の飛距離が抑えられ、これまでの野球と比べてゲーム展開が大きく変わりました。
特に守備面では、外野手・内野手のポジショニングや求められるプレーが変わってきています。
今回のブログでは、そんな「守備の変化」と、それに合わせてどんな練習が必要なのかを整理してみたいと思います。
外野手は前に守る傾向に
打球が飛ばなくなったことで、外野手が今までより前に守ることが多くなったように思います。
ただし、前に出て守る分、バットの芯に当たった場合に頭上を越されるリスクも当然増えます。
そのため、「自分の頭上を越えていく打球」を追ってキャッチする能力が、以前よりも重要になっています。
外野の守備練習では、ノックで自分の頭を越えていく打球を取る練習を多くして、そういった打球を捕球できるように精度を高めていく必要があると思います。
内野手にも今まで以上に守備力向上が求められる
また、低反発バットの影響で以前よりも打球が飛ばなくなったことにより、バント・エンドラン・スクイズといった小技が増えてきているように思いますし、その重要性は増しています。
そこで、内野手に求められるのは次のような守備です
- バントへの素早いチャージ
- エンドランへの反応
- 内野間の連携
- 投手・捕手・三塁手によるスクイズ対応の連携
- 投手のフィールディング
つまり、「状況判断」と「連携プレー」を含めた守備力が以前よりも重要視されています。
守備力は、結局「基本の徹底」
外野守備にしても、内野守備にしても、共通して言えるのは
「正確なスローイングとキャッチボールの基礎」ができているかどうかです。
深い位置から中継へ正確に強く投げる練習や、素早く捕って投げる動作や、
守備力を高めるには、やはり日々のキャッチボールや基礎練習の積み重ねでしかありません。
だからこそ、小学生のうちに正しいフォームを身につけておくことが大切です。
小学生や少年野球の指導者にも伝えたいこと
野球の守備の基礎は、まず「キャッチボール」です。
キャッチボールの質をいかに高めていけるかがすべての守備の土台になるといってもいいと思います。
特に、野球を始めたばかりの小学生のうちに、変な癖がないできるだけ正しいフォームで投げることがとても大切です。
この時期にできるだけ、きれいなフォームを身につけておくことで、将来的なプレーの質や楽しさ、ケガの予防にもつながります。
低反発バット時代の今、守備力の重要性がより高まっている中で、正しい投球フォームは欠かせません。
それは、小学生のうちからやっていく必要があります。
なので、小学生の指導者の方には、まず投球フォームの基本だけでもしっかり指導してほしいと思います。
指導者の方で「技術に自信がない」「知識が古い」と感じている場合は、知識がある人に聞いたり、ネットやYouTubeで学ぶのもひとつの手です。
保護者の方も、指導者が教えてくれそうであればOKです。
もし難しそうであれば、野球経験者の親御さんであれば直接教えたり、未経験者の親御さんであればネットやYouTubeで自分で学んだり、周囲の経験者に相談してみてください。
それぐらい「投球フォーム」は大切です。
まとめ
低反発バットの導入は、ただ「飛ばなくなった」という話だけではありません。
それに伴って、守備位置や求められるプレーも大きく変化しています。
打撃に注目が集まりがちですが、今こそ「守備の基本」に立ち返るタイミングなのかもしれません。
指導者の皆さん、保護者の皆さん、そして選手自身も、
この変化をプラスと捉え、守備力を高め選手のレベルやチーム力を上げていきましょう。
【筆者プロフィール】
ナイスバッチ
プレーヤー・保護者・指導経験を活かし、柔道整復師・鍼灸師の視点から野球の疑問や改善点を発信。未来の野球を考えるナイスバッチです。
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