はじめに
【ライトゴロ】と聞くと、小学生や中学生の野球で時々見る程度の珍しいプレーだと思われがちです。
しかし、僕は高校野球でもライトゴロが“狙える”プレーとしてもっと注目されるべきだと考えていますし、もっと狙っていっていいと思います。
実際にそういった場面は増えてきており、これからの野球において重要な守備戦術になると感じています。
※ライトゴロとは、ライト方向に転がった打球をライトが捕球し、一塁に送球して打者をアウトにするプレーのことです。
ライトゴロは小中学生だけではない
たしかに、小学校や中学校の野球では、打球の飛距離や走力などの関係で、ライトゴロが比較的よく見られます。
ただ、だからといって高校野球では「ほとんど見られないプレー」かといえば、そうではないと思います。
近年は、低反発バットの影響で外野手が守備位置を前とることが多く、
それにより以前よりもライトゴロを狙いやすい状況が生まれてきていると思います。
ライトに守備力が必要な時代へ
一昔前までは、外野の中でもライトには「守備が少し苦手な選手を置くポジション」と思われがちでした。
しかし今では、ライトゴロだけでなく、バックホームやライトから距離がある三塁への送球もあります。ライトの守備は、強くて正確な送球が求められるポジションです。
ライトゴロをアウトにするには、
- 打球に対して素早く前進する判断力
- ゴロ処理の捕球技術
- 素早く正確に強く投げる肩とフォーム
が必要不可欠です。
ライトゴロを成立させる土台=キャッチボールの基本
ライトゴロでアウトを取るためには、やはりキャッチボールの基本がとても大切です。
これは野球を始めたばかりの小学生時代からの積み重ねが大きく影響します。
この最も大事な時期に、正しいフォームや投げ方をしっかり身につけさせることが、
将来的にプレーの幅を広げ、試合で活躍できる土台になります。
僕自身のライトゴロ体験
僕も学生時代に何度かライトゴロでアウトを取った経験があります。
中でも特に印象に残っているのは、高校時代、強豪校との試合。
4番バッターがライト前にゴロを打ち、2アウト3塁という場面。
僕は定位置から一気に前にチャージし、勢いをそのまま活かして素早く送球。
結果、アウトを取って1点を防ぐことができました。
そのプレーが試合の流れを変え、最終的に勝利につながったことを今でもよく覚えています。
ライトゴロ成功のコツ(僕が意識していたこと)
僕がライトゴロを狙う際に意識していたポイントは以下のようなことです。
- 打球が来たら、ダッシュで前進しながらバウンドを合わせる
- イレギュラーの可能性を常に頭に入れておく
- 捕球に不安があるときは、必ず体のどこかで止める意識を持つ
- 後ろに逸らすと一気に長打やランニングHRになるため、最悪捕球できなくてもボールを自分の前で止めることを優先
- 確実に捕ってから素早く強く正確に投げる
- 一塁への送球は、低い送球(ノーバウンドまたはワンバウンド)を意識
- 試合前にファーストへ「ライトゴロを狙う場面がある」と事前に伝えておく
- センターやキャッチャーへのカバー指示も試合前に出しておく
こういった細かい意識と準備の積み重ねが、ライトゴロの成功率を高めてくれました。
まとめ
ライトゴロは、決して小学生や中学生だけのプレーではありません。
今の高校野球でも、低反発バットの影響により外野守備が前になり、ライトゴロが狙える場面は増えています。
このプレーでアウトを取ることができれば、1点を防ぎ、流れを変え、チームを勝利に導くプレーにもなり得ます。
守備位置や役割が見直される今こそ、ライトゴロを「狙える場面では積極的に狙っていく」ことが、
これからの野球には必要だと感じています。
未来のライトを守る選手たちへ。
小学生の頃からコツコツ積み上げた正しいフォームとキャッチボールが、
やがて大きな武器になることを忘れないでほしいと思います。
【筆者プロフィール】
ナイスバッチ
プレーヤー・保護者・指導経験を活かし、柔道整復師・鍼灸師の視点から野球の疑問や改善点を発信。未来の野球を考えるナイスバッチです。
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