ピッチャーの練習メニューのひとつに、鏡の前でフォームを確認する「シャドウピッチング」があります。
この練習はボールを投げずに、自分の投球フォームを確認できるという点で、とても効果的だと思います。
特に鏡を使うと、自分が思っているフォームと実際の動きのズレに気づくことができ、フォームを固めていくうえで大きな意味があります。
ゆっくりと動作を反復しながら「エアーで腕を軽く振る」だけでも、十分に練習効果はあると考えています。
タオルを持って振る必要はあるのか?
一方で、タオルを手に持って振る練習を取り入れている選手もいます。
しかし僕は、これは必ずしも必要ではないと思っています。
なぜなら、ボールを実際に投げるときの負荷と、タオルを振るときの負荷は違うと思うからです。
特に「タオルを思いっきり振る」という動作は、肩や肘に余計な負担をかけてしまう危険があります。
もしもフォームが悪い選手が、強くタオルを振ってしまうと、正しい動きが身につかないどころか、怪我の原因になることさえあります。
僕がおすすめするフォーム確認の方法
シャドウピッチングの目的は「フォームを固めること」です。
その目的を考えれば、無理にタオルを使う必要はありません。
- 鏡の前で、何も持たずに一連の投球フォームの流れでゆっくり腕を振り、フォームを確認する
- 鏡でチェックした後、近くの壁に向かってフォームを意識しながらゆっくりボールを投げる
- 相手がいる場合は、近い距離からフォームを確認する意識でボールを投げる
このように、負荷をかけすぎない方法でフォームを固めていく方が、結果的には選手として長くプレーできる土台になると考えています。
まとめ
シャドウピッチング自体は、とても有効な練習です。
ただし、タオルを振る必要はなく、むしろ余計な負担につながる可能性があります。
肩や肘を守りながらフォームを固めていくためには、タオルを使わずにエアーで行うのがベストだと思います。
小さな積み重ねが怪我を防ぎ、結果としてパフォーマンスアップにもつながるはずです。
柔道整復師・鍼灸師目線で書きました。参考になれば幸いです。
【筆者プロフィール】
ナイスバッチ
プレーヤー・保護者・指導経験を活かし、柔道整復師・鍼灸師の視点から野球の疑問や改善点を発信。未来の野球を考えるナイスバッチです。
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